作品制作をプロダクション・メンバーが集中してできるよう、公演開催地となる劇場や、開催地以外の全国の劇場、スーペースなどにも声をかけ、主旨に賛同いただいける方から、リハーサル会場として場所を提供していただく。
作品の中味をつくりあげていくリハーサル期間と、テクニカルを入れた舞台演出の実験を行いたい場合など、その作品制作の時期に見合った環境で、作品制作が行えるよう各地の劇場とスケジュールを調整していく。
ダンスアーティストが、地域の出演者と作品をつくる。その土地の歴史、文化、習慣、方言、名産物、祭事などあらゆる地域文化と接しながら、人と向き合いながら、その地にレジデンスし、ダンス作品制作に取り組む。
今回のBプログラムでは、その地域に行って出演者と会ってから、作品内容を考えるのではなく、作者には作品構想をあらかじめ準備し、もってきてもらう。出演者に合わせて作品をつくるのではなく、その作品にとって必要なダンス・パフォーマンスを出演者に演じてもらうというもの。そこから両者にとってのクリエイションをスタートさせるという、ベースの方向性を入れたい。
ダンスアーティストにとって、地域の出演者にとって、ハードルが高く、しかし、その分質の高い作品になるだろう。
ホテル滞在費などを削減するために、劇場と地域の協力を得、民家などの滞在施設を利用できるとありがたい。アーティストも自炊をしながら、文字通り合宿生活となる。
普段は、終電や時間の制約の中で、作品制作を行う場合が多い。このような地域滞在型の作品制作が可能な環境つくりを全国に広げていきたい。
ダンス イン レジデンスの途中、あるいは最終日に、地域の方や地元のアーティスト、関係者などを招き途中経過としての作品発表を行なう。また、アーティストと観客によるQ&Aや、アーティストによるプレゼンテーションを実施。
作者は、観客からのフィードバックをもらうことで、作品がその時点でどこまで客席に届いているかどうかを率直に受けとることが可能。また、劇場や地域にとっては、公演開催日までに観客の注目や話題性を持続させる目的も含む。
※今回Aプロに選出されたアーティストは、全て東京を拠点に活動している。ダンス イン レジデンスで、各地での作品制作は短期集中の期間。普段都内でのリハーサル会場として、トヨタ自動車東京本社 地下3階の体育館をご協賛いただいた。