三好達治の詩『灰がふる』をベースに、東北関東大震災、そして原発事故以降に感じたこと、考えていることをスタート地点に、「生きる」中での様々な想いや祈りについて、「とりっとダンス」のメンバーと話し合い、そしてダンスにしていきました。
もちろんそこに明快な答えはないのですが、それぞれのメンバーにダンスとなる素材を出し合ってもらい、そして私の持つヴィジョンと融合させながら、今回の「とりっとダンス」でしかできない表現を模索してきました。現地とは遠く離れた鹿野ですが、人が「いま、ここ」に生きている。そして立っている。その点では誰もが同じ時代を生きて「魂の旅」をしているのだと思います。
3/11以後の生き様について真摯に取り組んだ作品となるように祈っています。
振付・演出家。ダンスカンパニーmonochrome circus主宰。第17回京都国際ダンスワークショップフェスティバル プログラムディレクター。2009年『混浴温泉世界』での「ダンサーを探せ!!」、2010年grafとの「直島劇場」や「TROPE」など。『身体との対話』コンタクトを軸に、都市、景観、建築などへの幅広いリサーチを続けている。