ウルグラとは、インディオ語でuru=“曲がりくねった” “色のまだらなウル鳥” gul=“異邦人”を掛け合わせた造語で、“曲がりくねった異邦人”をあらわします。
あらすじ
髭の生えた冠鳥=ピッカ・フロールは、もう何年も城から出ていない。なぜって、城の中では一人ぼっち、ある時は空想上の愛しき男たちとの戯れに酔いしれ、またある時はアリたちの大行進をただただじっと眺めるうちに、またたく間に一日が終わってしまうのだから。
一方、夜な夜な自慢の庭に奇妙な穴を掘り続けるきょどり鳥=カカッポという男。彼は掘ったばかりの新鮮な穴に向かって、テノールのうなり声で愛をささげることが日課だった。そこへある日、洋風帽の女が訪ねてくる。 「もしもしあの、ワタぁクシ、顔の半分が、実はくちびるなのですが…。」
おかしな鳥たちが綴る、奇想天外、過剰なまでに現実的な愛のお話。
その果てに訪れる、白と黒のまだら世界。それは一体誰のもの?
1980年生まれ。ミュージカルに明け暮れる少女時代を経て、創作ダンスの世界へ。2002年より高野美和子主宰time and locus に所属し、シュールで壊れた女の子役を堪能。2007年より伊藤キム主宰「輝く未来」に所属し、考えるな、身体で叫べ!と叩き込まれる。主な振付作品に「グルムシ」「奇族」等がある。最近では、三十路を集めて踊り狂う情熱エンターテイメント「三十路!」を企画。
堀菜穂
ホリナホ/振付・出演
1988年神戸生まれ。10歳から地元神戸でジャズダンスを始め、お茶の水女子大学舞踊教育学コースに入学すると同時に上京し、コンテンポラリーダンスに出会う。ダンサーとして高野美和子や、新宅一平作品に参加。自身も創作活動を行う。現在同大学院修士課程1年。
KEKE
ケケ/振付・出演
1986年生まれ。東京都出身。
高校から演劇をはじめ、大学でもサークル活動で芝居浸けになる。大学在学中にはじめた身体表現「ミーム」の影響で大学を卒業後ダンスに触れる。08年より伊藤キム主宰のダンスカンパニー「輝く未来」に所属。11年の解散まで在籍し、カンパニー最後の公演では構成を担当した。演劇の分野ではひょっとこ乱舞や冨士山アネットなどに出演。パフォーマンスの舞台にもたつ。
山下彩子
ヤマシタアヤコ/アドバイザー
桜美林大学卒業後、2007年~2010年、伊藤キム主宰の輝く未来に参加。これまでに、矢内原美邦、岩渕貞太ら他、様々なダンス作品に出演。伊東歌織作品には、輝く未来にて『RunsMemo』、『グルムシ』に出演。振付活動も精力的に実施、2011年より自身の主宰するサラダラの活動を再始動させている。