山田珠実です。

20日、踊りに行くぜ!!八戸公演を無事、終了することができました。ウミネコダンサーズ、スタッフの方々、未来ちゃん!!
本当にお疲れ様でした。

結局、八戸に滞在中、一行もブログを更新できないまま、怒涛の毎日を過ごし、京都に帰ってきても、この3日間呆れるほど眠り、リハーサルの夢を見続けていました。
今朝は久しぶりに、夢を見なかったので、「あぁ、終わっちゃたんだなぁ」と、やっと思い、少し寂しくなりました。

「ウミネコステーション」は私の能力をふわりと超えて、良い作品になっていたように思います。
応募してくださった28人全員でひとつの船に乗って、それぞれの場所に出発できたような。

中学生が半分以上を占める若者チーム16人を「100パーセントでなくそれ以上、1パーセントでも超えろ、そこまで力を絞れば視界が開くし、未来が変わる」
と追いたて、怒鳴りたてながら、自分もしっかり、ギリギリな感じの日々でした。
最後の方は、朝、ひとりでは脳味噌を動かすことができなくなっていて、未来ちゃんが来てくれて、一緒にその日のプランや必要事項を考えてくれることでやっと頭が戻ってくる、という状態でした。
結局、もうこれ以上はできないところまで、自分の力を尽くした上で、最後に100パーセントのその先に状況を押し上げ、ハードルを越えさせてくれるのは、いつも、他者の力だなぁ。

神様!に思わず感謝したのは、照明の高田さんと音響の長根さんの呼吸の合った仕事でした。2人が作品がやろうとしていることを感覚してくれて、その理解が音と光に変換されているのを感じました。きっと、ダンサーは舞台に立つという経験そのものによって、作品についてなにがしかの理解を言葉を超えたところで得ることができたのだろうと思います。

人ってすごい。 ウミネコダンサーズは全員、本番が、今まで知る中でもっとも魅力的な存在感を放っていました。

今回の私の仕事はとにかく、全力で見る、ことだったように思います。
凝視しているうちに、ひとりひとりの輪郭は当然はっきりしてくるのですが、同時にその輪郭が浮かんでいる広がりのようなものが見えてくるような感じがありました。
図に対する、地の部分。

ところで、今回は、「はっち」という公共施設のオープンに立会い、公共性と芸術の出会わせ方、集団の機能のさせ方、作品以外に考えるべきことが山積みにあり、勉強になりました。

この先も地域と関わりながら作品を作っていくならば、作品の中身の周辺を同時に考えるに足る、知力と体力と視界の広さ、自分の中の作品への執着さえ相対化できる力、が今以上にもっと、必要なんだなぁ。と身を持って分かりました。

「図」と「地」を同時に見ることが、当分テーマになりそうです。収穫です。

あぁ、楽しかったです。

八戸の皆さんや、あの海に、また出会うことができますように!