明けましておめでとうございます。2014年いよいよ巡回公演の幕開けです。
「踊2」のプログラム・ディレクターの水野です。3月までの巡回公演まで、どうぞよろしくお願いします。
1月のスタートは、雪の札幌コンカリーニョから。
 7月の公募選考から約半年間、紙の上での新作のプランを実際に舞台作品としてつくるまで、Aプログラムはチームメンバーでダンス・イン・レジデンスを経て、Bプログラムは各地に振付家が滞在してその地で制作を重ねてきた。各チーム、あるときはのぼり調子、あるときは停滞気味になり、紆余曲折・試行錯誤しながら、それでも幕の開く時間は待ってくれず、作品の完成の帳尻を合わせてきた。

 「踊2」は有名無名を問わずダンス作品をつくりたい、つくりたい作品がある作家すべてにチャンスが開かれているプロジェクト。
年内に約半年でつくり、年明けにその作品を3-4か所で発表する公演の場が用意されている。作家にとってタイトなスケジュールやプレッシャーはあるが、各地での集客の心配もせず、作品発表に集中できる環境が確実に保障されている。
 誰もまだ見ぬ新作がどのようなものになるのか、各地の主催者もわからない。とてつもなく衝撃的な作品か、はたまた凡庸なものか、同時代性の高い作品になるのか。。。ただ、半年間、作品制作に集中してむかった作品だということは大きい。

 いまこのような時代に、商業的な派手さもエンタテーメント性もないイベントだが、私たち観客の隣にいる人が、ひとつの自分のこだわりに向かい、それを舞台作品にとして完成させつくりあげること、そのことに興味を持ち見つめる時間というものは、かけがえのない尊いものだと信じこの踊2を開催している。

 今夜は4作品を上演します。
Aプログラムより今年度の新作初演 森田淑子作品「ヤマナイ、ミミナリ」、2010年度再演村山華子「カレイなる家族の食卓」の2作品。
Bプログラムより隅地茉歩作品「Avec アヴェクとともに」(札幌出演者と制作)
ご当地プログラム 東海林靖志作品「アフタートーク」

2時間半の上演時間予定、雪の札幌を舞台熱が溶かしそうです。