何を信じるべきなのか、何が幸せなのか、揺らぎ見えにくくなっている今、私たちは、アーティストのつくりだす“作品”にその答えを求め、重ねあわせようとしているのではないでしょうか。作家が深く思考錯誤した軌跡そのものが“作品”という形となり、私たちに生きる力や発想、かけがえのない価値あるものとして、投げかけてくれます。“作品”の持つ力は、世界の価値観そのものに影響をあたえることができます。
JCDNは、「踊りに行くぜ!!」Ⅱで“ダンス作品”の新作づくりに取り組みます。
本プロジェクトでは、抽象的な表現を得意とする“ダンス”の特性を活かし、作家の描きたい世界観、あるいは主題を明確に伝えることのできる“ダンス作品”の制作を目指します。そのために、それぞれの作家が、テーマ、コンセプトに基づいた演出・構成・振付をしながら、オリジナルな手法を見出し、作品制作に専念できる<ダンス・イン・レジデンス>を取り入れた2つのプログラムを用意しました。
作・演出家/作品に必要な構成メンバー(美術・音楽・映像など)を編成し作品制作を行う「A/ダンスプロダクション」。
振付家/演出家1名が開催地に滞在し、地元の出演者を募り作品制作を行う「B/リージョナルダンス」。
ここでつくりだされた6作品は、全国6ヶ所にて上演します。他ジャンルのアートでは表現できない“ダンス作品”の発明をすること。それが「踊りに行くぜ!!」Ⅱの目的です。どうぞお立会いください!
水野立子/プログラム・ディレクター
2000年から2009年まで、コンテンポラリーダンスの普及を目的に10年間継続して開催してきた「踊りに行くぜ!!」が、“ダンス作品をつくるプロジェクト”として生まれ変わり、2010年度から<Ⅱ/セカンド>として再スタートしました。既に上演された作品を対象とせず、新作品のアイデアを全国公募より選出。作品制作のサポート、及び、全国巡回公演での上演を実現します。