劇場入しました。

私がダンサーを選ぶ基準として大切にしていることは、踊ることに抵抗のない人は選ばない。と、いうことです。なにもかもが優れていて、スタイルも良く、ダンスも完璧で、非の打ち所が無い人は、きっと素晴らしく美しいダンスをどこかでみせてくれるでしょうから、私の作品に出演する必要はないように思うからです。

私の今の若いダンサー達は、テクニックを持ったダンサーが多いのですが、それだけにならないように表現を追求してゆきます。なんだかどこか無駄があったり、コンプレックスを抱えている人ばかりですが、私はそんな困っているダンサー達が大好きです。ダンサー達は、いろいろなものを抱えながらも、真剣にダンスと向き合い取り組む。その姿勢に、時に私自信もとても、とても、とても感動させられます。

松山に来る前にやった『桜の園』では若いダンサー達が踊ってくれましたが、どうにかして、なんとかして、踊ることに向き合い。一生懸命に、真剣に、取り組む姿に観客が涙してくれました。その泣いてくれている観客の後ろの席に座っていた私も感動しました。いろいろ反省は残りますが、本当にこの旅はよかったなぁと思いましたし、いつかまたこの作品をどこかで必ずやりたいとも思いました。

そうして今は、松山ダンサーのみんなと一緒に旅しております。これが素晴らしい旅になるかどうかはみんながどのくらいダンスと真剣に向き合うかにかかっています。

私は、みんなそれぞれにダンスと向き合うことができる人だと心から信じております。

ひとつひとつの動きに、向き合い、戦ってさえいればそれでいいのではないかと思います。
疲れない、あきらめない、迷わない。

どんな形であれダンスと向き合うことをやろうとしたうえでの間違いは間違いではないから、思いっきりやってみてね。

ひめぎんホール。大きな、大きな劇場です。パブリックシアターなみに広いです。

みんなそれぞれに、様々なコンプレックスを抱えていると思うが、それが自分なんだということを全面にだしてもらいたい。

今日、テレビ愛媛が取材にきてくれて、みんなのことをとてもパワフルだと言っていましたが、本番はもっとパワフルです。