アーティスト・作品紹介
タイトルの「KAMUIRU」(カムイル)はアイヌ語で「神の通り道」(カムイ=神、~ル=道)という意味です。
アイヌ文化では熊や獣を神に例えることもあるのでカムイルは「獣道」という意味も含んでいます。
自然を敬い、自然と共存するアイヌの精神はいつも私に生きる勇気とアーティストとしての刺激を与えてくれます。
それは、北海道で生まれ育ち、今もこの大地を深く愛している私の人生に、北海道の自然から教わったことが、大きく影響しているからだと思います。

私は、今年で30歳を迎えます。それは私にとって、節目の年だと考えています。今までの人生を振り返り、これからの人生をどう歩んで行こうかと深く考えた時、出た答えはとても単純で、「もっとナチュラルに生きよう」ということでした。

好きな場所で好きな人たちと好きなことをしよう。

それが私自身に指し示された道であり、自分なりのカムイルなんだと思いました。

今作品はアイヌ文化を表現するものではなく、アイヌ文化に強く影響を受けた私自身の「人生の道標」となるものを表現した作品です。
また、香港の国際ダンスフェスティバル「Asia male contemporary dance show case episode 7」に日本から招聘された作品でもあります。海を越えて生まれた、「鈴木明倫ワールド全開」の本作品をどうぞお楽しみ下さい。

作・振付・出演:鈴木明倫

鈴木明倫 Akinori SUZUKI
岩見沢教育大学芸術課程卒業。10歳より様々なジャンルの踊りを学び、北海道の自然に育まれた感性を踊りに構築する。ダンス 公演はもちろんのこと、ミュージカル、演劇、歌舞伎、テレビ、CMなど 多くの舞台に立つ。近年では韓国や香港のフェスに招聘され作品を発表するなど札幌を拠点に道外、海外でも活躍している。