アーティスト・作品紹介
黒鶏。こっけい。黒いにわとり。
いつも変わらずそこに在る温もり、日々のいとなみ、それがどれだけ尊いことか。すぐに忘れてしまえるから平穏。
直面すると動揺。黒い鶏が運んで来るのはどっちかな。
インドネシアのとある村に滞在中、朝もやの向こうから黒い鶏がやって来ました。地元の人たちにとっては
ごく当たり前の風景でも、余所者の私にとっては衝撃でした。世の中に起こることの大半はこの黒い鶏のように
いつものことでありながら、見方によっては珍しかったり恐ろしかったりするのかも知れません。
日常とは非日常とは。無事とは有事とは。踊る身体とは踊らない身体とは。もちろん、
滑稽でお洒落な心意気は忘れずに、命題に向かって止まることはないのです。


振付・演出:北村成美
出演:愛 和気/磯島未来/小野詩織/川畑えみり/渋谷裕子

北村成美 Shigemi KITAMURA
なにわのコリオグラファー・しげやん。生きる喜びと痛みを謳歌するたくましいダンスひとり立つソロダンスを追求するあまり、あらゆる世代障がい国境を越えて人々の中に飛び込み、数多くの公演・ワークショップ・大型コミュニティダンス作品に取り組む。


愛 和気
東北初、今も東北で唯一の女装ベリーダンサー。和気愛会座長として、股旅、日舞ダンサーズを率いて、自身は女形や女装ダンスでの舞踊ショーを定期的に行う。即興、女装、太鼓や笛、剣舞、獅子舞、ベリーダンス…和と洋といったコンテンツを巧みに組み合わせた年齢性別不詳和洋折衷ダンス。仙台市内美術ギャラリーとの交流も深く、ギャラリー越後において2015年鬱展、2016年暇会など多くにゲストとして乱舞。SARPにおいて2015年愛和気個展開催。 2014,2015年せんだいアンデパンダン展21に参加。2014,2015年 メディアテークにおいて10BOX夏の学校ONアトリエに参加。そして2015年には、土方巽記念秋田舞踏会主催・土方巽メモリアル30に公募、ソロ作品を踊る。また福祉施設への慰問なども幅広く活動中。広瀬川倶楽部の被災者支援活動笑楽隊、わいわい企画主催の定禅寺通りやあら伊達な道の駅でのイベント。定禅寺2×3では出演の傍ら実行委員としてアートイベント制作にも携わる。 東北の地を背景に、常に斬新にしかし民衆の中で舞踊り中。


磯島未来
八戸市出身、幼少よりモダンダンスを習う。上京後【黒沢美香&ダンサーズ】メンバーとして公演に参加する傍ら、ダンスユニット【ピンク】を結成し国内外14都市で作品を上演。日本女子体育大学舞踊学専攻卒業。05年度文化庁国内研修員、2008年度文化庁新進芸術家在外研修員としてドイツ・ベルリンに2年滞在。帰国後、自身が構成・演出を担う【未来.Co(ミライドットコ)】を結成し作品を製作・上演している他、ダンス経験のない人ともダンス作品を創り、日本国内をダンスで巡る。


小野詩織
宮城県大崎市出身。 1991年5月9日生まれ。 幼少よりクラシックバレエやミュージカルに触れ、数多くの舞台やイベントに出演する。 高校からストリートダンス、タップダンスを始める。 2010年、日本女子体育大学へ入学し上京。 同時にコンテンポラリーダンスに出会う。 在学中、学内外で様々な作品に出演、振付をする。卒業後、デュオやソロで作品を創作し活動している。 2015年8月、10-BOX夏の学校創作実験アトリエで ソロ作品を発表。 現在は特別支援学校で講師をしながら踊る。


川畑えみり
宮城県出身。6歳からクラシックバレエを始める。内ヶ崎見佳子に師事。2009年ロンドンLABAN CENTERにてコンテンポラリーダンスを中心に学ぶ。現在、バレエを教えつつ、コンテンポラリーダンスや他ジャンルのダンスパフォーマンスにもチャレンジする。動きの持っている質や与える反応に興味を持っている。バレエと絵画のクラスのmoveを主宰。


渋谷裕子
宮城県仙台市出身。高校卒業後ヒップホップダンサーとして活動。県内外のクラブイベントに多数出演。ダンスイベントを主催するほか、ストリートダンススタジオやアクターズスタジオで講師を務める。2005年コンテンポラリーダンスに移行。美術作品、演劇、バンドとの共演や沖縄を舞台にした高嶺剛監督映画「変魚路」出演、仙台市内・県外の商店街など様々な人、場所とコラボレーションしている。また、障がいの有無・国籍・性別・年齢を問わずに様々なアート活動を行うNPO法人アートワークショップすんぷちょの公演に振付補助・出演しているほか、ダンスワークショップを行っている。2012年沖縄県へ移住、2015年仙台に戻る。