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各地別Bプログラム公募内容紹介<松山>
2014.05.30


こんにちは、水野です。
今年からBプログラムの公募方法が変わりました。
各開催主催者が、地元出演者の数や対象、作品の方向性を打ちだしています。
公募いただくみなさんは、興味をもった地域別に公募していただくという方法です。
応募締切も近づいてきましたので、Bプログラムの主催者の紹介と今回どのようなBプロ作品を望むかなど
各地別にご紹介していきます。


松山
松山のダンス事情 過去~現在

2010年度「踊2」vol.1 松山公演 フライヤー
松山は日本の中でもベスト5に入るほどダンスが盛んな市。
松山大学、愛媛大学が道路を挟んで並んでいて、ダンス部の活動が盛んです。
yummydance や、星屑ロケッターズ、赤丸急上昇など、いわゆる”コンテンポラリーダンス”をおこなう人たちが、都市部以外では珍しく10年以上継続して活動しています。
 大学のベーシックな活動はあったものの、 松山のダンス界が活発になった発端は、1998年から開始した海外からダンスアーティストを招き松山でレジデンス活動を行うプロジェクト「ダンスウェーブ」を企画した松山市コミュニティセンター久光さんの役割は欠かせないだろう。その後もダンスだけでなく、ジャンルを超えて作品の発表の場をつくる「アートリング」や、「踊りに行くぜ!!」ファーストでは、地元での選考会も行い、02年から毎年開催。JCDNの国際事業を東京、京都のほかに受け入れる市として、山口YCAMや福岡の財団がまだダンス事業を開始していないころから、JCDNとの共同事業として「日米」「日豪」を松山で開催。全国の中で松山はダンスが盛んだ、というイメージが定着してきたというわけです。
 しかし、コミュティセンターの久光さんが移動になり、地方財団の財政が厳しくなり指定管理制度が始まったころから、ダンスの企画が激減し公共がアートから手を引き始めてからは、予算がまったくつかない、会場費も高額、公共のアート事業がゼロとなり、いわば個人の力でやるしかないサバイバルな時代がやってきます。
 そんな天から地に変わるほど経済的、環境支援がなくなったとき、「やめちゃえー」とはならず、松山ダンス仲間が協力して「踊」「踊2」の共催を受け入れてくれ、松山公演は継続していきます。それが dance studio MOGAが母体となった<「踊」松山公演実行委員会>。なんだかんだと寄り集まり力を合わせて、成立させていきました。松山の特徴は、実働スタッフがほぼ全員ダンサー、振付家のみ、ということ。いわゆる制作というより現場から必要なアイデアを出してプログラムしていくというもの。その現場感がパワーとなる。

「踊2」松山公演スタッフ・地元作品メンバー

2010年度「踊2」vol.1 松山公演 アフタートーク
 公共システムでは部署移動になればそれで事業もなくなることが多い。日本各地でその虚無なシステムに翻弄されてきていることは、経済が先進国になっても芸術はいつまでたっても後進国なのだ。2010年度から開始した「踊2」の各地の主催者は、気が付けば全部プライベートかNPOの団体/劇場だけとなっていたことも、必然だったのかもしれない。
 セカンドに変わり作品制作に重きをおいた2010年度vol.1の松山Bプログラムは、愛媛出身の矢内原美邦さんが全国公募より選出された。
しかし、これまで走り続けてきた松山は、ここで少し休憩することになる。今年3年ぶりに復活。
高橋砂織+赤松美智代がDance Art Growth of Matsuyama(通称:dagdag)を立ち上げ新体制をとりvol.5で松山開催を実施する。
今では、それほど多くのダンスプログラムがあるわけではない松山。3年の年月を経て、外からの刺激、内側からのリアクション、両方に飢えて「踊2」をやりたいという熱い思いが企画者側から出てきた。だからBプログラムの実施も全力投球での開催となる。
<ダンスの町、松山>といわれて15年あまり。この年月間の山あり谷ありを超えて、今年の開催。
ここでがっつり作品を制作したいと思う人、応募受付中です。
今年の松山Bプログラム
■松山(巡回公演1/25 松山市民会館中ホール)
企画者:Dance Art Growth of Matsuyma/高橋砂織+赤松美智代
【松山企画者から応募するみなさんへ】
応募〆切りまで、1ヶ月が迫ってきました☆松山では3年ぶりの開催です。
2011年、矢内原美邦さんが、松山に滞在し制作した作品「お部屋」は、観客にもダンサーにもたくさんの衝撃を与えてくれました。
この作品を踊り、刺激をうけたダンサーは、今なおそれぞれの道でダンスと向き合っております♡
今年のBプログラムもそのような力のある作品制作を期待しています。
瀬戸の島国・温泉の町、松山での作品制作、山と海に囲まれたのどかな土地で鮮烈なダンスをつく りませんか? ”松山の今あるダンスの土壌を活かし、新たな展開のダンス作品をつくっていきたいといます。
【制作してもらいたい作品の条件】
★デュオ作品(男女ペア、男性2名、女性2名組み合わせは問いません)
★作品の出演者を選考する方法
舞台経験のある松山在住のダンサーを対象に、松山でオーディションを行い2名選考してもらいたい。

2010年 松山公演 Bプログラム舞台リハーサル