アーティスト・作品紹介
今回の作品はうみうまれの「White Day Dream 」シリーズ の一環で、過去2年メルボルン、マレーシアで創作され、今回はその日本版。10年前、脳出血で倒れたうみうまれの兄の姿からインスピレーションを得て創り始めた作品群で、2016年10月にはメルボルンでハンディキャップを追う人たちの演劇カンパニーと共に作品が発表された。高次脳機能障害者である兄の記憶は、日々構築されては消されてゆき、夢うつつのようでも、ある瞬間シャープによみがえったりもする。私たちの現実も、時におぼろげで変わりやすく、妄想や夢想にすりかえられたりもする。たくさんの情報が洪水をおこしてゆく昨今、いま私たちの目の前で起きていることは本当に起きている現実なのか、それとも夢うつつの白昼夢をみているだけなのだろうか。夢とは?記憶とは?
日常生活に見え隠れする風景を採集し、「REAL現実」と「SUREAL超現実」を行き来する。
不思議をおどり、おどられ、おどろかれ。


構成・振付: ゆみうみうまれ
舞台美術: 武内貴子
オブジェ:渡邊瑠璃
出演:安藤美由紀/小山田紘子/柴原あゆみ/高橋 創/武石夢香/中山将宙/福島由美

ゆみうみうまれ Yumi UMIUMARE
兵庫県宝塚市出身、神戸大学教育学部卒、オーストラリア・メルボルン在住。
ダンサー、アクター、ディレクター、コレオグラファー(振付家)。舞踏キャバレエ「DasSHOKU」プロジェクト主宰。1973年よりクラシックバレエを7年間習い、モダンダンス他、種々のダンスを学んだ後、1989年大駱駝艦入団。グループの一員として、また、他の舞踏カンパニーと共に東京、奈良、東北、パリ、オーストラリア公演を行った後、1993年、メルボルンに移住。以後、オーストラリアを拠点に豪州国内はもとより東西ヨーロッパ 、日本、中国、香港、マレーシア、インドネシア、ニュージーランド等で公演を重ねる。うみうまれは舞踏だけでなく幅広いダンス・ボキャブラリーを用い、様々なアーティストと共に国内外で実験的な作品創りを続けており、その分野は演劇、舞踏、映像、ミュージカルなど多岐にわたっている。
うみうまれの独特のスタイルと独自性はオーストラリア内外での評価も高く、オーストラリア・グリーンルーム賞の数々を受賞。またアボリジニー 文化を含む豪州文化と日本文化交流演劇作品の創作に貢献するなど日豪国際交流の担い手でもある。近年は振付家として多国籍の難民生活をしている人々、舞台経験がない人々や、身体障害を持つ人々、社会的に苦しい状況にある人たちと共に演劇制作するプロジェクトに多数かかわっている。その他、オーストラリア国内はもとより、ドイツ、デンマーク、スロヴァニア、フィージー、マレーシア、コロンビアなどでも実験的なワークショップをするなど、精力的な活動を続けている。
www.yumi.com.au


安藤美由紀 Miyuki ANDO
福岡女学院大学人文学部表現学科卒業。2009年4月より演劇、創作舞踊の活動を開始。以降演劇を基盤にさまざまなカンパニーの公演に参加。「踊りにいくぜ!!」Ⅱvol.4 福岡公演長内裕美作品出演。2015年2月に演劇団体である「灯台とスプーン」を結成。代表・役者。舞踊や楽器演奏など多方面の芸術を取り入れつつ、女性性をいかしたオリジナル作品を展開している。


小山田紘子 Hiroko OYAMADA
幼少の頃よりクラシックバレエを続けている。2009年からコンテンポラリーダンスを始める。現在、グラフィックデザイナーとして働きつつ、クラシックバレエやコンテンポラリーダンスの公演に出演する日々を送っている。


柴原あゆみ Ayumi SHIBAHARA
福岡を拠点にコンテンポラリーダンサー・気功師として活動。近年は、2014年「踊りにいくぜ!!」Ⅱ vol.4 地元作品 山本泰輔 作 『SLAM』に出演。同年、平成26年度文化庁国際芸術交流支援事業 三陸国際芸術祭2014 コミュニティダンス『時の輪 ー Passing through our body.』参加、2016年「踊りにいくぜ!!」Ⅱvol.6 地元作品 緒方佑香作『反閇』に出演。


高橋 創 Sou TAKAHASHI
2歳より日本舞踊を学び、1993年東京新聞主催 全国舞踊コンクール第1位、文部大臣奨励賞・東京都知事賞・全国舞踊コンクール賞受賞、2000年〜ハンガリー・イタリア・スイス・ギリシャなど各国に招致され国賓として巡業公演に出演。23歳に母の死をキッカケに日本舞踊の世界を離れる。その後、社会人としての就職や様々な職種を経験しながらコンテンポラリー・バレエ・演劇・民族舞踊などを学ぶ。2015年から福岡に移住し、一生踊るという覚悟をし舞踊家として活動を再開した。


武石夢香 Yumeka TAKEISHI
福岡市出身。高校2年生。踊りとの出会いは5歳から始めたバレエ。その後市内のダンススタジオでJazz,LockJazz,Hiphop,Tapなど様々なジャンルを学ぶ。10歳より演劇、ミュージカルに目覚め、市民ミュージカル『ハッピーバースデー』,エステー化学ミュージカル『赤毛のアン』九州公演を始め、TNCドラマ『めんたいぴりり』,ノゾエ征爾演出『世界の日本人ジョーク集』,時間堂公演『衝突と分裂、あるいは融合』,広田淳一演出『ロング・グッドバイ』,永井愛演出『書く女』等に出演。中学生よりコンテンポラリーダンスに触れ始め『Dance Windows』,『J-jack』,『In the Mirror』公演出演、また東野祥子氏ワークショップ等に参加。現在も日々刺激を受けながら邁進中。


中山将宙 Masahiro NAKAYAMA
21歳よりダンスを始め、日玉浩史氏、近藤良平氏、山田せつ子氏等のワークショップ、オーディションに参加。福岡のダンススタジオに通いながら自らもダンススタジオを立ち上げる。古家優里氏、田中美佐子氏の作品に出演。


福島由美 Yumi FUKUSHIMA
大学卒業後、ストリートダンス、JAZZ、コンテンポラリー、アフリカン等を学ぶ。「混浴温泉世界2012」において、東野祥子作品『void the fill』出演。「踊りに行くぜ!!」Ⅱ福岡公演において、2014年長内裕美作品、2015年田中美沙子作品に出演。2015年、2016年と北九州芸術劇場主催「ダンスダイブウィークDance20min.」において、作品上演や客演をおこなう。2016年8月、韓国で開催された「New Dance For ASIA」において、<On & Off Dance Company>作品『Step by Step』出演。同年10月〈ANTIBODIES Collective〉福岡公演『DUGONG』出演。2013年、ダンスを通して人対人の【繋がり】を築くプロジェクト「Magnet Room」を立ち上げ、定期的にダンス公演やワークショップ等を開催している。