アーティスト・作品紹介
To day
桑折 現(京都)
人は受け取ったことを自分の経験や知識、記憶と連動して感じている。
一日の中にも捉えきれない程の多くの物事が起こっていて、純粋な情報は個人が受けとめた時から選別され個別の情報として変換されていく。人は優秀な情報処理能力を持っているが、世界は人間のことだけで動いていないという事実をよく忘れる。
舞台芸術は人工物だらけで作為に満ちた世界だ。けれど時が流れることは変わらず、そこにある身体は(ある意味では)自然現象の賜物だ。
そしてなにより、作為と作為の隙間にふと現れる純粋な瞬間が存在する。
視覚と聴覚、忘却と記憶、出現と消滅、それらの境界を漂い、各々が共存するような現象を作為的に自然的に立ち上げたいと思う。
桑折現 / Gen KORI
演出家。dots主宰。1979年生。京都造形芸術大学にて太田省吾に師事。2001年、在学中にdotsを結成。舞台芸術に含まれる様々な要素を重層的に駆使し、独自の空間構成を構築して根源的な人間の存在を見つめる作品を発表。近年はdotsの活動と並行して、個人のプロジェクトでも活動している。
松尾恵美 / Emi MATSUO
1984年香川県生まれ。3歳よりクラシックバレエを始める。京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。在学中ダンスカンパニーKIKIKIKIKIKIに所属し、国内外のツアーに参加。近年の主な出演作品に寺田みさこ『アリア』、矢内原美邦『スモールアイランド』、デディエ・ガラス『ことばのはじまり』など。また、自身の振付作品として『羅列する』『Fit back?』『形創(こわれ)る』がある。
Photo:Koichiro Kojima
今村達紀 / Tatsunori IMAMURA
大学から演劇をはじめその延長線上にダンスをはじめる。2008年からe-danceの活動にダンサー、振付として参加。その後、contact gonzo、きたまり、多田淳之介、などの作品に出演。近年の作品に美術家、村田宗一郎との『visiting』、呼吸を止めて踊る『無呼吸』などがある。slonnonこと杉原尚樹とのパフォーマンスはなかなか好評。ある音楽家にいわせると、光の射す厨房で和菓子を丹精につくっているようなダンスを踊る。
山崎阿弥 / Ami YAMASAKI
声のアーティスト、映像・造形作家。声で空間の陰影を感得しインスタレーションやパフォーマンスによってその濃淡を引き出したり/失わせたりすることを試みる。生西康典演出『燃える人影』『あわいの静まり』(共演:飴屋法水)、『音から作る映画1《映画としての音楽》』(演出・映像:七里圭)への出演、灰野敬二、坂田明、外山明らとのデュオ、伊勢神宮での歌唱など分野を亘り共創する。2013年はロイヤルメルボルン工科大学と国際芸術センター青森、2014-15年はトーキョーワンダーサイト本郷でインスタレーションとパフォーマンスを行う。
中川裕貴/Yuki NAKAGAWA
1986年生まれ。京都市在住の作曲家・チェロ演奏家。バンド:中川裕貴、バンド、N.O.N、swimm、KATSUNOVAに参加。劇団烏丸ストロークロックの音楽担当。その他、ダンスや演劇の舞台音楽をこれまでいくつか担当。現代にあるべき/あってもよいはずの“現代音楽”や“演奏”行為を紹介するコンサートシリーズ”o/t/c”を主宰。また近年は演奏活動とは別に、演奏することや録音に着眼点を置いたワークショップの講師も務めている。京都市立芸術大学大学院 音楽研究科修了(専門は音響心理学と聴覚)。
ダンス・イン・レジデンス 実施概要
ダンス・イン・レジデンス@豊岡
会場: 城崎国際アートセンター
期間: 12月5日—15日まで
途中経過発表:12/15
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