今日はやることが盛りだくさんでした。

まず、ディルさんと打ち合わせ。
映像への音付け作業です。
わたしのアトリエで、編集した映像をまず確認してもらいました。

「あっこ(中島晶子)、、絵になるなぁ」 と、ディルさんがひとこと。

これは、うれしかったです。しかし、すぐ、
映像の切り替えのタイミングと、音の入れのタイミングについて、
ディルさんから意見が飛んできました。

編集していると、何度も何度も繰り返し同じ映像を見るので、
客観視が難しくなってきます。ちょっとした音のずれとか、映像を見せる長さとか、
見慣れてしまうと、覚えてしまって、初めてみた感触が分かりにくくなるんです。
なので、こういう風に、お客さんの目線を考慮した意見がもらえるのは、とても重要です。

すぐに移動して、稽古場へいきました。
今日は、稽古場でも、録音作業です。

ある台詞を録音するのですが、、そのたった一言をいうのが、とても難しいことに気がつきました。
大ちゃんと、あっこさんの二人で分担して言う予定だった台詞、
結局、晴ちゃんも参加して録音し、どれかよいものを採用しようということになりました。

写真は、マイクを片手に、力が入る3名と、
すばやくダメ出しをするディルさんです。ダンスの稽古場では、あまりない光景かもしれません。

その後すぐに、映像とダンスの兼ね合いを見るための練習です。
映像の仕組みを工夫して使った、仕掛けのある場面です。

わたしの頭にある、舞台の絵づらを、メンバーと共有しなくてはならないので、
カメラを2台使って説明しました。
映像の中ではこういう絵、舞台上ではこういう絵になるから、
その絵をふまえて、動いてね、といった感じです。

これも、ダンスの稽古場では、あまりない光景かもしれません。

自分でプランを立てながらも、思うのですが、
ものをつくるときは、自分自身にも、かかわってくれる人々にも、
いままでにやったことがないこと、を要求していると思います。

映像内での表現や、映像に合わせて動くこと、台詞、小道具の扱いなどなどは、
3人のダンサーには、初めての要素だらけです。
また、ダンサーと共に変化する衣裳や、一緒に踊る家具、でかい小道具、などなども
スタッフにとっては、初めての要素だらけです。

絶対に新しいこと、、と決めてかかる訳では決してないのですが、
だれかと一緒につくる時は特に、
「今までプラス何か」をやってみようではないか、と思います。

美術作家だった私が、ダンサーに出会い、突如、舞台作品をつくっていること自体
普通に考えたら、ありえないです。けど、現実にかたちになっている。。
だから、一見無理そうなことこそ、出会った人と協力して、かたちにしがいがあるなと、思えてしまうのかもしれません。

さらに言えば、そもそも、ダンサーとして、とか、スタッフとして、というくくりで
メンバーを見ようとも思いません。
それぞれ一人の人として、日常で、人並み以上にいろいろ感じとる能力のある人たちだから、
専門にしている領域をちょっとはみ出すようなオーダーでも、
きっと、うまいことかたちに出来るだろうと、その新しさを引き出したいと、思えてしまいます。

出演陣4人、それに、スタッフ+協力者で、6名。
10名の、それぞれの、「これまで」と「この先」、が入り交じった舞台作品
もうすぐ全体像が見えてきます。